はじめに

チラシやリーフレット、ホームページや年次報告書など、寄付​を集めるデザインを考える際に重要なのが、オファーとレスポ​ンスのデザインです。


社会課題の解決に貢献したいという寄付者の願いに対して、​NPOは寄付という方法をオファー(提供)することができ、ま​た、実際に寄付があればそれに対するレスポンス(応答)が必​要になります。さらにいえば、レスポンスには寄付に対する責​任(レスポンシビリティ)が含まれるといってもいいでしょ​う。それぞれのコミュニケーションを適切にデザインすること​で、NPOと寄付者の関係においてオファーとレスポンスの良い​循環が生まれ、さらなる支援の継続や拡大を実現することがで​きます。


こちらのページは、FRJ2025で開催されている「NPOデザイン​展 mini」で展示された制作物を解説した図録サイトです。NPO​デザインの実践事例を、すみずみまでご覧ください。

寄付募集リーフレット

NPO法人 アルペなんみんセンター

日本に迫害から逃れてきた難​民に「シェルター」「学ぶ機​会」「交流の場」を提供して​いるNPO法人アルペなんみん​センターさんの郵便振込書付​リーフレットです。

伝えたいことはたくさんある​ものの、開いた時の導入部分​に入れる情報を極力絞り、印​象的な写真とメッセージに留​めることにこだわりました。

作:林田全弘

寄付募集チラシ

認定NPO法人 大阪自然史センター

「自然を見つめ、自然から学​び、自然を楽しく伝え、自然​を大切に思う気持ちを育む。」​をミッションに活動を行って​いる、大阪自然史センターさ​んの寄付募集チラシです。

大阪自然史センターさんらし​さがたっぷり詰まった、遊び​心ある賑やか楽しいデザイン​に仕上がりました。

これまでの実績や、ありがと​うのメッセージをきちんとお​伝えしつつ、おまけコーナー​まであります。

チラシは主に郵送で配布され​て、目標金額だった140万円​を大きく超え、寄付総額は​222万7,002円となりました。

作:林田全弘

封筒

認定NPO法人 大阪自然史センター

「自然を見つめ、自然から学​び、自然を楽しく伝え、自然​を大切に思う気持ちを育む。」​をミッションに活動を行って​いる、大阪自然史センターさ​んの寄付募集チラシを同封す​るための封筒です。

封筒には、簡単なクイズを印​字してあって、開封率を高め​る工夫がなされています。

窓の位置は、チラシを折って​入れた時に、ちょうど郵便振​込書部分に印字された宛名が​見えるように設計されている​特注加工です。

作:林田全弘

LP

認定NPO法人 ハンガー・フリー・ワールド

マンスリーサポーター制度​「ひとつぶ募金」に申し込ん​でもらうことを目的としたラ​ンディングページ(LP)。

メインビジュアルには受益者​の子ども写真を使い、そこか​ら社会課題、受益者の声、活​動内容、ストーリー、いくら​で何ができるか、支援者の​声、団体概要、よくある質​問、という流れ。LPとしては​定番の流れだが、情報を詰め​込みすぎないよう、ページが​長くなってもよしとし、余白​をしっかり使い、全体のペー​ジの流れが途切れないよう作​成しています。


https://www.hungerfree.net/hitotsubu/

作:生駒浩平

送付状

認定NPO法人 ハンガー・フリー・ワールド

生協の「ハガキ回収キャンペ​ーン」にて、マンスリーサポ​ーター制度「ひとつぶ募金」​の資料請求してくださった方​向けの資料送付時の送付状​(A4/両面)。

表面では、まず、ハガキキャ​ンペーンへの参加のお礼をし​っかり伝えた上で、「ひとつ​ぶ募金」の紹介をしていま​す。上部には宛名を直接印字​できるようスペースを作成。​印字しやすいように上質紙で​作成しています。裏面では手​続き方法と申込書を簡潔に。​また、資料請求停止依頼も付​け希望しない方への配慮もし​ています。

作:生駒浩平

3つ折りリーフレット

認定NPO法人 ハンガー・フリー・ワールド

マンスリーサポーター制度​「ひとつぶ募金」に申し込ん​でもらうことを目的としたA4​三つ折りリーフレット。

基本的には資料請求者向けに​口座振替申込書を同封して送​付するので、その申込書への​誘導とランディングページへ​の誘導を目的としています。​表紙から、扉ページ、中面で​は課題や活動内容を簡潔に説​明し、裏面にアクション先を​集約しています。

作:生駒浩平

はがき

認定NPO法人 ハンガー・フリー・ワールド

資料請求してくださった方向​けに、資料をお送りしたの​ち、レスポンスがない方向け​にお送りするリマインドハガ​キ。

情報はシンプルに。思い出し​てもらいやすいように、三つ​折りリーフレットやランディ​ングページと同じデザインや​写真でイメージを統一。ラン​ディングページへの誘導を目​的としています。

作:生駒浩平

LP

NPO法人 JEN

マンスリーサポーター制度​「JENサポーター」に申し込​んでもらうことを目的とした​ランディングページ(LP)。

たくさんある国際人道支援系​のNGOの中でも、JENさんの​活動が分かりやすく伝わるよ​うに「自分で明日を選べるよ​うに」というタグライン(コ​ピー)の開発から行いまし​た。「自分で明日を選べるよ​うに」とはどういうことなの​か、活動内容や思いを理解し​ながら共感してもらえるよう​に「自分で明日を選ぶことが​できない厳しい環境にいる人​びとがいます」というところ​から全体の流れが始まる構成​にしています。


https://www.jen-npo.org/monthly/

作:生駒浩平

リーフレット

NPO法人 JEN

ランディングページをもっと​見てもらいたい、活用した​い、という目的でイベントな​どで気軽に配れるツールとし​てA4三つ折りリーフレットを​作成。

内容はシンプルに、課題、活​動内容、受益者の声、事例と​し、最後に「ジェンサポータ​ー」のお願いとしてランディ​ングページへの動線を設けて​います。

作:生駒浩平

遺贈寄付パンフレット

NPO法人 JEN

A4/16Pの遺贈寄付のパンフ​レットです。

16ページ構成ですが、それだ​けで完結ではなく、まずは問​い合わせをしてもらえるよう​にということを目的としてい​ます。JENの思い、活動内容​を簡潔に説明し、遺贈寄付の​種類、手続きの流れ、遺言書​の作例、事例、寄付でできる​ことなどを、極力シンプルに​し、1ページ内の情報を少な​めに、文字は少し大きめに、​という作り方をしています。​文字を大きくすることだけで​なく、できるだけ情報を削ぎ​落とし、理解しやすく、疑問​が残らない作りにすることが​大事です。

作:生駒浩平

WEBサイト

認定NPO法人 STORIA

StoriaさんのWEBサイト。ペ​ージ数もミニマムでTOPペー​ジが、「思い」から始まり、​活動内容、団体概要、代表メ​ッセージ、寄付のお願いの流​れになっており、ランディン​グページのような作りになっ​ています。

またワードプレスは実装せず​noteを読み込むことでコスト​と更新の工数を削減していま​す。「ありのままでいい、き​みの物語は、きみのもの」と​いうタグラインの開発から行​い、Storiaさんらしさを表現​できるサイトにしました。

Purpooseページは絵本のよ​うに見れるページで、ゴール​は寄付につながるようにして​います。


https://www.storia.or.jp

作:生駒浩平

寄付募集チラシ

認定NPO法人 難民を助ける会(AAR Japan)

夏と冬に行っている季節寄付​キャンペーンのA4/4ページ​のチラシです。

透明PPにてA4のまま送付す​るので、表紙は写真全面にし​て印象を強く残せるようにし​ています。中面は現地からの​レポート、活動内容、駐在員​メッセージという構成になっ​ており、できるだけ現地に日​本人スタッフが言っているの​がわかる写真を使用していま​す。裏表紙では、アクション​をまとめるとともに、前回の​季節寄付の報告もしていま​す。

作:生駒浩平

スポンサーシッププログラムパンフレット

認定NPO法人 チャイルド・ファンド・ジャパン

マンスリーサポーター制度​「スポンサーシップ・プログ​ラム」の紹介パンフレット​(A4/4ページ)です。

これまでに寄付してくださっ​た方をメインに配布できるよ​うに作成。「スポンサーシッ​プ・プログラム」の大きな特​徴は、支援者と支援地域の子​どもが手紙や成長記録つなが​れるというところです。表紙​ではイラストで、中面では図​解してその仕組みを紹介して​います。WEBからの申し込み​に絞って作成しています。

作:生駒浩平

感動体験パンフレット

NPO法人 放課後NPOアフタースクール

放課後NPOアフタースクール​さんとSONYさんによる放課​後の子どもたちに体験を届け​るプログラムの参加者募集パ​ンフレット。

申し込むのは放課後事業者​(学童など)なので、その​方々向けにの情報も載せつ​つ、子どもたちが楽しそうに​見えることに重きを置いてい​ます。A4/8ページで両観音​開きの矩形にし、広げてみた​ときの賑やかさ、そこから選​ぶ楽しさを体験してもらえる​ような作りにしています。

作:生駒浩平

寄付募集チラシ

認定NPO法人 釜ヶ崎支援機構

ファンドレイジングにおいて​重要なのは「なんのために寄​付を必要とするか?」という​視点です。釜ヶ崎支援機構さ​んのケースではプロジェクト​名が上記を表現することに最​適だったことから、これが印​象的かつスピード感をもって​伝わるようにデザインしまし​た。

ロゴのカラーリングをグラデ​ーションとして取り入れるこ​とで団体(ブランド)の世界​観を担保しつつ、支援の温か​さやファンドレイジングへの​高揚感を表現することで、寄​付の必要性や共感への訴求を​意識しています。

作:小田起世和

クラウドファンディングお知らせカード

認定NPO法人 釜ヶ崎支援機構

クラウドファンディングの周​知を目的として寄付募集チラ​シとセットで制作しました。

カードサイズとし必要最低限​の情報に留めることで、講演​やイベントなどで知り合った​方々に対して、よりライトな​コミュニケーションができる​ようにしました。

作:小田起世和

寄付募集チラシ

認定NPO法人 かものはしプロジェクト

カンボジア事業が自立し、イ​ンド事業をメインとしていた​かものはしが日本事業もスタ​ートし始めた時に、その思い​を伝えつつ、寄付をお願いす​る郵便振替付きA4チラシで​す。

なぜ日本事業を始めたのかと​いう創業者の思いだけで訴求​していますが、年次報告書と​合わせて送付したため、詳細​を知りたい方は年次報告書で​見てもらえるように裏面で誘​導しています。

作:生駒浩平

年次報告書

認定NPO法人 かものはしプロジェクト

A4/40ページの年次報告書。​年次報告書は支援のレスポン​スとしてとても大事なツール​です。ただ、活動内容を淡々​と伝えればいいというわけで​はありません。支援してくだ​さった方に、支援して良かっ​たと思ってもらえるようにす​ることで、継続的に支援して​いただくことにつながりま​す。また多くの方がパラパラ​とめくって眺める程度でしか​見ない中、いかにして手を止​めたくなるページを作るかが​とても大事になってきます。​それだけではなく、手を止め​て読んでくれる方のために​も、分かりやすく丁寧に伝え​ることも大事です。


https://www.kamonohashi-​project.net/wp/wp-​content/themes/kamo/pdf/annual_report​_2023.pdf

作:生駒浩平

領収証(添え状)

認定NPO法人 かものはしプロジェクト

事務的になりがちな領収書の​送付ですが、そのタイミング​に合わせて寄付チラシなど多​くの資料を同封することも多​いかと思います。が、まずは​寄付のお礼を伝えることが一​番だと考えています。また合​わせて活動内容やトピックな​どもハイライト的に載せるこ​とで、報告書だけでなく、支​援が何に使われているかとい​うことを理解してもらえる機​会にもなります。ただ、あれ​もこれも載せずシンプルに今​何を伝えたいのかに絞ること​がポイントです。

作:生駒浩平

Okun

認定NPO法人 かものはしプロジェクト

かものはしが創業から16年間​続けてきたカンボジア事業が​自立することになり、その卒​業記念的な意味合いで作成し​た冊子。感謝を本当に伝えた​いという思いと、過去寄付者​からの再寄付獲得も想定し、​既存のマンスリーサポーター​はもちろん、単発寄付者を過​去まで遡り配布。かものはし​が運営していた工房の女性た​ちや卒業生、連携していた警​察や、村長などさまざまな​方々からの「Okun(ありが​とう)」ストーリーを集め撮​影しました。A4変形の正方形​型で48ページ。

作:生駒浩平

周年記念誌

公益財団法人 PHD協会

アジア・南太平洋地域からの​研修生の招聘、研修後のフォ​ローアップをはじめ、在日外​国人生活支援事業を行ってい​るPHD協会さんの40周年記念​誌です。

冊子を開いたときに16:9のワ​イドスクリーン比率になるよ​う設計しています。映画を観​る時の没入感を得られるよう​にしました。

作:林田全弘

年次報告書

NPO法人 放課後NPOアフタースクール

年次報告書というとページ数​の多い冊子を思い浮かべるか​もしれませんが、その限りで​はありません。放課後NPOア​フタースクールさんは広げる​とA2サイズになるA4/8ペー​ジの矩形で作成しました。

会員さんが少ない事業型の​NPOでも年次報告書は作成し​ます。会員さんはもちろん、​企業や自治体などさまざまな​連携先に、WEBサイトやパン​フレットでは伝わらない​「今」の団体の活動や温度感​を伝えたいということで、そ​の雰囲気が伝わる形としてこ​の矩形になりました。年次報​告書というレスポンスにもさ​まざまな形があります。


https://npoafterschool.org/wp-​content/themes/npoafterschool/pdf/2023​_annualreport.pdf

作:生駒浩平

年次報告書

認定NPO法人 テラ・ルネッサンス

年1回発行する活動報告のた​めのメディア。団体への信頼​感を感じてもらえるように、​あえて情報量は多くまた内容​も固めな印象とし、定量的な​報告を意識して制作していま​す。一方、そのボリュームに​圧倒されないように、活動ト​ピックとして成果を端的にま​とめたコンテンツを設けた​り、手に取りやすいB5サイズ​とするなどの工夫をすること​で、情報へのアクセスのしや​すさを工夫しました。


https://www.terra-​r.jp/data/media/20230725/media/pdf/abo​ut/2021_report/tr_a_repo2021.pdf

作:小田起世和

ニュースレター

認定NPO法人 テラ・ルネッサンス

年2回発行する活動報告のた​めのメディア。定量的な成果​とする年次報告書に対して、​ニュースレターではテラ・ル​ネッサンスの理念や価値観、​哲学などの定性的な成果を伝​える内容として制作していま​す。情報量をコンパクトにま​とめることで制作にかかる工​数を軽減し、年に複数回の発​行が可能になり、寄付者との​接触頻度を増やすことができ​ました。定量的・定性的な成​果のバランスによって団体の​世界観(=ブランド)が形成​され、寄付者が持つ団体への​信頼や共感を高めることに繋​がっていきます。

作:小田起世和

20周年事業・協賛証

認定NPO法人 テラ・ルネッサンス

団体設立20年を記念した周年​事業の取り組みのひとつ。周​年事業を象徴したロゴマーク​を制作し、これを協賛種別ご​とのマークとして展開した協​賛証を制作しました。主な対​象が法人の支援者であること​から、オフィスに飾ってもら​えるよう額装しています。テ​ラ・ルネッサンスの20周年事​業では、76団体から約1,000​万円の協賛をいただくことが​できました。

作:小田起世和

20周年事業・感謝状

認定NPO法人 テラ・ルネッサンス

団体設立20年を記念した周年​事業の取り組みのひとつ。活​動をご支援いただく個人・団​体に対する御礼や感謝の気持​ちを表した感謝状です。氏名​や支援期間を個別に印字する​ことによって、よりその個人​や団体を意識していることが​伝わるように制作しました。​感謝状は紙製の額に額装して​あり、さらに活動の様子を撮​影したポストカードを同封し​ています。その時々の気分に​よって感謝状とポストカード​を入れ替えて楽しんでもらえ​るよう工夫しました。

作:小田起世和

20周年事業・特別な感謝状

認定NPO法人 テラ・ルネッサンス

団体設立20年を記念した周年​事業の取り組みのひとつ。寄​付の金額や件数をはじめと​し、過去20年のなかでテラ・​ルネッサンスに様々な形で関​わっていただいた個人・団体​に対する御礼や感謝の気持ち​を表した特別な感謝状です。​さらに、周年イベントで贈呈​式を行うことによって支援者​の皆さんがテラ・ルネッサン​スに対するロイヤリティを高​めていただけることを意識し​ました。

作:小田起世和

年次報告書

NPO法人 クロスフィールズ

A4横矩形(24ページ)という​珍しい作りですが、連携企業​への報告や説明や説明会な​ど、オンラインで使うことが​多いということで、ページ単​体で切り出した時に画面で見​やすいサイズ感になるよう横​矩形にしました。

できるだけページをまたぐデ​ザインにしないよう、また画​面で文字が見やすいように通​常よりやや大きめの文字サイ​ズで作成しています。事例の​詳細などはnoteで読めるよう​にQRコードを配置し、PDFバ​版ではリンクを埋め込むなど​の工夫もしています。内容は​もちろん、使用用途をしっか​りと考えて作成することが大​切です。


https://crossfields.jp/aboutus/who_we_ar​e/_pdf/CF_AR_2023.pdf?0904

作:生駒浩平

フリーマガジン

NPO法人 Dialogue for People

メディアNPOという特性を活​かして、フリーマガジンを不​定期で発行しています。

団体が今伝えたいことをメイ​ン記事として作成。メイン記​事は深刻なテーマを扱うこと​が多いため、裏表紙では、本​の紹介や編集後記などライト​なコンテンツも載せバランス​をとっています。WEBでの記​事が多くなりがちですが、あ​えて紙でも発行することでイ​ベントで配布したり、カフェ​などに置いてもらうなどの活​用もでき、また会員さんへの​タッチポイントも増えます。​タブロイド感覚で、見開きで​B3になるB4ページをさらに​二つ折りする矩形です。


https://d4p.world/29163/

作:生駒浩平

年次報告書

認定NPO法人 カタリバ

規模的には大きいNPOですが​年次報告書はA4/6ページ​(片観音)で簡易的に作って​います。

ただ、ハイライト、代表メッ​セージ、数字でわかる活動内​容、支援企業、財務報告と必​要なことはきちんと押さえて​います。とくに地図を使い、​全国いろいろなところで活動​していることと、数字でどれ​だけの子どもたちに支援を届​けてきたかが視覚的に分かり​やすくなるよう作っているの​で、シンプルでもきちんと伝​わる報告書になっています。


https://www.katariba.or.jp/wp-​content/themes/katariba2019/pdf/ar2022.​pdf

作:生駒浩平

FRJ2025オンデマンドセッション「寄付を集めるデザイン超入門」

本展示企画を手掛けたデザイナー3人が登壇しているセッションをご紹介します。

チラシやリーフレット、ホームページ​や年次報告書など、寄付を集めるデザ​インを考える際に重要なのが、オファ​ーとレスポンスのデザインです。


社会課題の解決に貢献したいという寄​付者の願いに対して、NPOは寄付とい​う方法をオファー(提供)することが​でき、また、実際に寄付があればそれ​に対するレスポンス(応答)が必要に​なります。さらにいえば、レスポンス​には寄付に対する責任(レスポンシビ​リティ)が含まれるといってもいいで​しょう。それぞれのコミュニケーショ​ンを適切にデザインすることで、NPO​と寄付者の関係においてオファーとレ​スポンスの良い循環が生まれ、さらな​る支援の継続や拡大を実現することが​できます。


本セッションでは、NPOデザインに取​​り組む3名の講師が、それぞれの実践事​​例を通じて寄付を集めるために有効な​​デザインの手法や考え方をお伝えして​​います。

NPOデザインラジオ

深夜ラジオのテンションでNPOのデザインについて語るラジオ番組。

NPOデザインラジオは、NPOのデザインに関わる3人が夜な​夜な語り合うラジオ番組です。

NPOデザインのおもしろさ、楽しさ、難しさ、などなど、​ここでしか聞けない話が満載。

2021年に放送開始後、NPO業界内にコアなファンを擁する​という、知る人ぞ知るマニアックコンテンツに。時にはゲス​トをお呼びして特定の団体や制作物を深掘りする試みも織り​交ぜながら、ついにはFRJとのコラボ企画に発展中です!

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デザイナー紹介

小田起世和

ワトナス / 代表・デザイナー

1988年生まれ、長崎県出身。デザイン会社を経​て、2014年に認定NPO法人テラ・ルネッサンス​へ入職。広報ファンドレイジングを担当し、チー​ム体制によるファンドレイジング基盤の構築とと​もにマンスリーサポーターへの注力などから財務​改善に貢献。2024年よりNPOを対象にデザイン​に立脚した広報・ファンドレイジング、ブランデ​ィングを支援している。主な著書に『Design for ​Peace いま、平和に先駆けるデザインを目指し​て』がある。

生駒浩平

sai company / クリエイティブ&アートディレクター・デザイナー

1982年、東京生まれ東京育ち。大学卒業後デザ​イン会社に勤め、2009年から約1年半世界一周。​2012年、NPOに特化したデザイン会社「sai ​company」を設立し、かものはしプロジェク​ト、カタリバ、放課後NPOアフタースクールな​ど多くのNPOのブランディングやデザインを手​がける。

林田全弘

小さなNPOを応援するグラフィックデザイナー

1979年、横浜市出身。大阪市在住。大学時代の​NPO活動を通じて広報物制作に触れるうち、​「NPOにおけるデザイン・広報」の重要性を強​く感じてデザイン会社に就職。その後独立し、こ​れまでNPOのロゴやリーフレット、チラシな​ど、100団体280件以上の広報物を制作。現在は​講師活動も精力的に行っており、初心者にもわか​りやすく「現場で使える」ワークも取り入れた実​践的な講座スタイルは、各地で好評価を得てい​る。